(概ね)戦争映画みる星人

反共主義者なので、うよく嫌いの人はブラウザバック ネタバレ注意 変人の戯れ言と思って気楽に読んで下さい

【映画】へル・フロント 地獄の最前線(2017) 50

 

へル・フロント 地獄の最前線 108分 50点

原題『Journey's End』(旅の終わり)

 

>゜)))彡 本日3/21は1918春期攻勢のはじまった日らしいです

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続けて欧州大戦モノです。

 

・本作

春期攻勢と呼ばれる独軍の攻勢直前の英軍塹壕が舞台 1918年春季攻勢

作中戦闘は僅か。

セットは良くできていて、詳しくないが撮影機材とかの基礎のレベルも一線級の作品と変わらないと見える。画面色やカメラワークにストレスがないし、役者も良い。

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・内容

1918年の膠着した塹壕戦、敵の攻撃が噂されるなか各中隊は毎月6日間前線過ごすと義務付けられ、どの隊が攻撃を受けるか知る由もないとの文で始まる。

3月18日月曜日ラーリー少尉は姉の恋人で幼馴染みのスタンホープ大尉に会おうと、望んで彼のいる部隊の前線へ。尊敬するスタンホープは前線で戦う英雄というイメージとかけ離れており、過度のストレスで精神が病んでいた。中隊指揮官としては優秀だったが酒浸りになり癇癪を起こす。物腰の柔らかで質実な副官のオズボーンがスタンホープの心の支えになっていた。

彼は、ラーリーに失望され恋人に惨めな自分がバレるのではないかと恐れ苦悶し、ラーリーは心配する。姉へ充てた手紙を検閲するが、なんらスタンホープを非難するものではなかった。

上層部が具体的な敵の兵力を知るために、目前の敵塹壕を少人数で奇襲し捕虜を取る非常に危険な任務が与えられる。将校としてラーリーとオズボーンがその任務に出てオズボーンが戦死。悲しみの中運命の日、突然猛烈な砲撃が降り注ぐ。スタンホープは砲撃の中負傷したラーリーを地下壕へ運ぶが、あっけなく息を引き取る。そのころ姉のもとに手紙が届いた。

1ヶ月後に同地奪還され終戦まで山ほど人が死んだ的な文で終

 

・雑感

目標のないタイプの脚本。例えば桃太郎は鬼退治という明確な目標が提示され、それを解決するために仲間を集めるという手段が生じその過程が描かれるが、浦島太郎は彼の体験と反応、あくまで人生の顛末が描写されている。 即ち本作は後者よりである。(戦争モノにはけっこう多い)

いろいろ描写される状況説明が、直接なにかに繋がるものだと思って見ていると薄味に感じるかもしれない。初見は淡白に思い( ´_ゝ`)フーン…としかならなかった。

大攻勢が最後のテーマだが、大砲のような賑やかしは画面に登場しない。

塹壕の主人公たちが主体に描かれ敵側の様子とか上層部やらが直接出ない。本国描写も姉のカットのみ。国の次元の話はなく、現場で、ただ運で死んでいく部隊のストレスフルな塹壕生活の実にむなしい作品。実に第一次欧州大戦モノらしい。

話は暗いが、人体破壊描写のようなものはない。

全く敵を悪し様に描かないのは好感が持てる。嫌らしい不愉快な反戦映画とは異なり善悪の概念を感じないのは趣味。

本作は一貫して食事が描かれているのが特徴的だなと思う。いろいろ出てくる。

冒頭オズボーンが塹壕に入るなりネズミらしいのが何匹も干してある 将校担当のコックが肉を出すが頑なに何の肉か言わない笑 

 

・採点

マトモな品質の映画らしく言外のリアリティを真面目に作っている。

丁寧で趣味。

よって体感50点とする。なんとなく何回も観るうちに体感評価が初見から倍になっているので、何かが趣味なのでしょう。あまり期待しない方が良いと思います。

 

【映画】ノー・マンズ・ランド 西部戦線(2014) 23

 

ノー・マンズ・ランド 西部戦線 81分 23点

 

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・本作

たぶん開戦100周年記念のマーケティング

実際の人物がモデルらしい。

 

・内容

フランスに住むオランダ人の青年アーサーが仏軍外人部隊に入り、欧州大戦に従軍する。

パリで演劇評論家をする父は名のある人物でオランダ人コミュニティで尊敬を集めている。東部戦線が始まり戦争の危険から本国へ帰るかどうかという話になっているわけだが、フランスも参戦国となり、フランス国籍の友人達は志願した。

ベルギーの惨状の話で心を痛めた彼は、恋人や両親に心配されつつ志願を決める。以降は彼の従軍の様子と、その中での父との手紙のやり取りで展開する。戦友が突然に死んでいき、尊敬する父が病死した知らせを受け、様々な苦しみが彼の心を荒ませてゆく。

敵の毒ガス使用の情報を掴むがろくな防毒マスクもなく分厚いガーゼで対応する。

終戦まで生き残り勲章を父の墓に置く。毒ガスを受けていた彼は後に体調が悪化し、病床でラジオを聴いて過ごしていたが、戦友たちに看取られて若くして亡くなった。

ラジオからヒトラーの首相就任演説が流れて終

アーサーの実際の写真とエンディング

 

・雑感

戦争映画自体特にそうだけれど、事前知識を要しすぎる。

本国オランダが中立の態度であった状況が全く説明されていない。これがないと本国に帰らず参戦する事がどんな意味の描写なのか分からない。

 

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白黒にしたら変な画面色のちゃちさが軽減される気がする(笑)

冒頭友人たちとのサッカーの判定ミスで審判に噛みつくシーンから始まる。不平に我慢がならない性格が描写されたのだろうが非常に分かりにくい。

主人公はプロパガンダのレイプ・オブ・ベルギーに憤慨し志願するが、作中ベルギー人は戦闘に巻き込まれた事を話す場面があるだけ。直接言及はしていないが、ドイツ軍残虐行為のプロパガンダとしての存在を分かる人は分かる形で描いているのだろうか? はっきりせず、どっちとも言えない。

戦闘の推移があまり説明されず、どの場面もなぜそれをする必要があるのかが分かりにくいので退屈。パリにせよ戦場にせよ、それらしい広い視野のカットがぜんぜんなく、撮影規模のショボさが伝わる。ドイツ軍側の塹壕描写とかセリフは全くなく、白兵戦でもみ合うくらい。

 

好きな点の一部

外人部隊のオランダ人戦友が会話において、想像とあまりに違う地味で汚い塹壕戦について、馬に乗って旗を掲げて剣を抜くような想像をしてたと語り合う。こういう時代と当時の想像力への理解は歴史を見る上で大事だと思う。

クリスマスまでに戦争が終われば、としていたのが、イースターまでに終わればとなり、休暇は出なくなり逃亡兵が処刑された話も流れてくる。特にストーリー全体での目標は示さず主人公の戦場生活が淡々と写され、風景の雰囲気は変わらない中で戦争全体の泥沼が地味に表現されている。

ベルギー籍で戦火に巻き込まれ家族を失ったフラマン人の補充兵が持ってきた食料が、食料管理をする兵士に巻き上げられる。当たり前のように理不尽な軍の力関係が描かれていて面白い。気さくな彼は気に入られ仲良くなる。

 

作中でなんの説明もないが、ラストの演説はこれ。間違いなくこれの14:59からの音声だが、この動画説明欄における「第一次世界大戦におけるドイツ国民の罪」の部分が映画ではトリミングされているのと、翻訳がかなり異なっている。機会があればご覧下さい。

youtu.be

オランダは後に第二次欧州大戦ではドイツに占領される。それを念頭に大きな戦争の流れにある1つの人生のむなしさを描いたのだろうか。

オランダというとインドネシア再侵略で現地人に威光を示すため、連合国でも特にガバガバのBC級戦犯裁判で日本兵を処刑したイメージしかなかった。なのでドイツとの関係性は「へー」となりました。参考↓

オランダにおける戦い (1940年) - Wikipedia

オランダの歴史 - Wikipedia(ネーデルランド王国)

 

・採点

とにかく地味!白兵戦もグダグダ!

いろいろと説明不足で素人や他国の視聴者に不親切設計。

特に初見は面白さがまるで分からなかった。

つねに曇り空のような、やたら白っぽい画面色の映画は趣味ではない。

戦術とかが見てとれるような趣味な点に乏しい。会話は所々で面白い。

後付けの画面効果が分かりやすいなど、総じて映像のレベルがよろしくない。

決して嫌いではない。よって体感23点とする。

 

 

【映画】Uボート:235 潜水艦強奪作戦(2019) 9

 

Uボート:235 潜水艦強奪作戦 102分 9点

原題『Torpedo』(魚雷)

 

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・本作

強奪作戦はない。

本作は、ベルギーの雇われならず者がイギリスの指示で、鹵獲してあるUボートを使って核兵器用ウランをアメリカへ秘密輸送する娯楽映画で、史実はない。

CGやセットのレベルは良い部類。

おそらく強奪というのは、U-571という有名潜水艦映画を想起させるための詐欺タイトル。U571は、ドイツ軍暗号の機密を奪うため、故障したUボートの情報を得た米軍が偽Uボートで近づき制圧しようという秘密作戦をするフィクション娯楽映画。

大戦中鹵獲されたUボートは6隻だそう。U505 (潜水艦) - Wikipedia←機密資料が押収されたU571の元ネタと思われる艦。

 

・内容

ガバガバ娯楽映画

1941年、ベルギー植民地のコンゴで採掘されたウランを、アメリカへ輸送する作戦が計画され、ドイツ占領下のベルギーで過激なゲリラ活動をしているチームにこれが任された。あのわるーいドイツに先に原爆を作られてはならない。

チームは主人公のおっさんと娘、娘とできてる男ほか数人。

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情報は察知されていて艦は追われる。

チームは、子供のため寝返ったドイツ軍人に教導してもらいごく短期間でUボートの操縦を覚え、少人数で操作。ろくに戦闘訓練はせずぶっつけ本番の戦闘。

入れ替わり立ち替わり襲い来る飛行機・潜水艦・駆逐艦

潜航を始めることで飛行機に対し無防備と思わせ、近づいた飛行機を沈みながら撃ち合い撃墜

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当時あり得ない、潜航中に潜水艦vs潜水艦の魚雷戦、うっかり流れた音楽で位置がバレて正確に魚雷が(笑) というか、このシーンのあたり艦内の魚雷の落下で足がつぶれたり。距離が近いと安全装置で爆発しない魚雷で助かるとか。どこかで見たシーンばかり。下手に大戦後潜水艦の映画をパクるからおかしくなる。

駆逐艦に見つかり仲間のふりでやり過ごそうとするがドンパチ開始。駆逐艦に衝突され浸水、深海へと沈んでいく。謎の鉄パイプ落下で開かなくなった水密扉の向こうに娘が取り残され、浸水していく。扉の窓にカップルが張り付いて愛を誓う(笑)

あきらめムードの中、親父覚醒!魚雷発射菅に突入!

人間魚雷発射!(タイトル回収)

深海を泳いで!破壊されて破れた外側から娘を救出!穴のある反対側の水密扉を閉め、筋肉でパイプをどけて帰還。心肺蘇生で危機一髪。

そしてドイツ軍艦長の自己犠牲で、浸水区画のバルブを開くと艦は浮上し始める。

めでたし暗転

四年後…

1945年8月6日(広島原爆投下日)、昼のマイアミ、陽気な音楽が流れるビーチ、ラジオからトルーマンの原爆演説が流れだして終了

 

・雑感

なんじゃこりゃ

作中でもトンデモ作戦扱いだが、いやトンデモ過ぎる。Uボート使う意味もない、極めて素行不良でイギリス軍でも悪名高い設定の、潜水艦ド素人のゲリラを短期教育で使う意味もない。乗員の人数が少なすぎる。深海で泳いでいきなり艦内に戻ってきたら潜水症どころではないとおもう。

U235は、ウラン235という核兵器に用いられるウランの同位体と、Uボートの艦名をかけた小ネタ。敵駆逐艦に対し誤魔化した艦名なので設定上は別の艦だろうけど。ちなみに実際のU235は英語wikiによれば味方輸送艦の誤認による爆雷で沈没している。

 

背景。

植民地時代のコンゴはベルギー国王の私物として残虐な統治が行われ国際的非難を受け、当初植民地獲得に意欲のなかったベルギー政府側が買い取ったという流れらしい。関係wikiには手を切られた原住民たちの写真があり苦手な方は注意

その後国益から結び付きを強めていき、独立運動に冷戦が相乗する混乱が起きた。

『1940年代から1950年代にかけて、コンゴはかつてないレベルの急速な都市化を経験し、「理想的な植民地」作りを目指して国際的展開プログラムも実施されるようになった。1950年代にはコンゴは他のアフリカ植民地と比較して倍以上の規模の賃金労働力を保持していた。コンゴのウラン(第二次世界大戦中にアメリカ合衆国が開発した核兵器に使用されたウランの多くがコンゴ産だった)を含めた豊富な天然資源は冷戦時代に入り、二大超大国となったアメリカ合衆国ソビエト連邦の両国がこの地域に大きな関心を寄せる要因にもなった。』コンゴ動乱 - Wikipediaより

(ちなみに 携帯電話用レアメタルがコンゴ武装勢力の資金源に、国際NGO 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News コンゴでは資源採掘が武装勢力による犯罪の原因になっている。) ダイヤモンドの産出国としても有名。

『東部地域は、歴史的な部族対立、天然資源を巡る武装勢力の対立、周辺国の介入等により、1990年代初めより不安定な情勢が継続してきた。東部を中心に国連PKOが展開しているが、武装勢力による文民の攻撃・殺害が頻発しており、治安の改善が引き続き課題となっている。』コンゴ民主共和国基礎データ|外務省より(文民=民間人)

知っている映画だとエンドレス・ウォーというのがこの背景を取り扱っている。

 

核というテーマについて。

ラストのノリノリビーチで原爆放送という軽薄さに対し、日本人として許せない等の意見をいくらか見た。私は擁護的視点で視聴に臨んだが、ダメだった。

ラストシーン。トルーマン原爆演説の実音声を使用しているようだが、開始すぐの『ヒロシマ』とはっきり言う部分を完全に『トリミング』(文字通り)して、つなげていた。

もし本作をみる機会があればぜひ聴いてみて下さい。

m.youtube.com

ナチをやっつける映画を楽しくみていたベルギー人が、ヒロシマってナニ?とならないための配慮なのか?意図が不明すぎる。

陽気なビーチに新たな恐怖の到来を合わせて皮肉った意図的ナンセンス演出の可能性も想定したが、どうしてもトリミングに善意は感じられない。これのみではなく他の描写にしても、とにかく思慮が浅いから作り手の問題と判断する。

 

脚本について。

冒頭、ゲリラ活動で暗殺したドイツ人の死体から略奪した腕時計が、後に潜水艦内に引っかかって溺死するとか、他にもいくつか前フリとその回収をしてみてはいるが、単調でそのためだけの前フリでしかなくわざとらしい。

主人公のドイツ軍人嫌悪や、仲間の黒人差別もやたら描くがはっきり決着しない。なんとなく共に戦っていい感じになるみたいな。仲間はろくに咎めないし。

子供を露骨に極悪なナチに殺された恨みで、ゲリラ活動で捉えたやつを水攻めにして手榴弾で頭吹き飛ばしてヘラヘラしてたり、主人公一味も大概残虐過ぎるが、そのへん脚本上なんかしらの回収はない。相手が先に極悪って描写で相殺回収できたつもりなのか?

演出も一緒にヘラヘラしているし、何を主張したいのかさっぱりわからん。

 

・採点

面白くない。体感9点とする。

まあ賛否両論っぽいので面白がったらごめんね。

 

【映画】ミッドウェイ 運命の海(2019) 13

 

ミッドウェイ 運命の海 98分 13点

原題『Dauntless: The Battle of Midway』(ドーントレス : ミッドウェー海戦)

 

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パケ裏のストーリーの最後、『敵艦隊に止めを刺すため、アメリカ軍は最後の決戦を挑もうとしていた…』そんな決戦は出ない。

 

・本作

中共企業が出資した映画のミッドウェイにかこつけて同年に作られた映画。

本国でも日本のレビューと同様に評価が低い。

 

・内容

二人の仲の良い軍人、一人は後に不時着水する艦爆搭乗員ノーマン、もう一人が捜索する飛行艇搭乗員ベネットで、友を心配する側と海で弱っていく側で展開する。

艦爆側は、空母エンタープライズの第16任務部隊、艦上爆撃機SBDドーントレス(2人乗り)の二人、操縦手ノーマンと副官のリー。謎にクラシックの木星がBGMの飛行シーン。燃料が減ってきたところで敵発見、一瞬の戦闘。

機は空母加賀に命中弾を当てる。零戦を降りきろうとするなか対空砲に被弾、燃料漏れで不時着水。不時着の旨、連絡。救命ボートも出せずに機は沈みライフジャケットで漂流し救援を待つ。

だいたい開始20分以降は、たまに零戦にちょっかいかけられる飛行艇PBYカタリナの捜索機組と、衰弱しながら駄弁る漂流側などを交互に描写。

日焼けで顔は爛れ、衰弱していく。負傷していたリーが夜に絶命し沈んでゆく。

雨水を飲んでなんとか生きる。ついにノーマンは拳銃自決を試みるが不発し拳銃を投げ捨てた。幻覚はひどくなり、リーがあの世で会おうと語りかける。飛行艇に発見されたノーマンは機へ泳いでいくが、引き上げられ、救助されたのはリーだった。

二人は不時着後未発見となり、戦死とされたという説明文が出て終

 

・雑感

ラストの意味ははっきりわからない。なにが事実でなにが幻覚なのか。だれがどの時点で死んでいて、どの場面が現実ではないのかはっきりしない。

最終の説明によれば二人とも見つかっていないようだが。

カタリナが零戦に襲撃され、ウェーク島の空域に入ってしまったと言うシーンの零戦が、海戦当時まだ作られていない52型の機体(緑色もない)。海戦シーンのやつはちゃんと赤城や飛竜の艦載機だった。

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単なる考証不足なのか、どうなんだろう。

なんかカタリナの側も幽霊的なやつっぽい。なんか所々に会話が不自然。

ラスト、海に消えて帰らない魂が救われて終わった話なのかと思う。それで日本側も不自然なのかもしれない。

なんだかよくわからない事をやろうとしている脚本なのは間違いない。まず全体的に面白くはないので真面目にじっくり見直して考察する意欲が出ない。

ベネットの魂はノーマンを探し続ける、とかの感じとするとラストシーンは納得出来る。

まあ、紫電(当時まだない)のコードネームがどうたらとかいう会話があるし単に考証不足もあるかもしれない。

 

あくまで一機の末路がメインで、日本側のなにかとかは一切描かれない。他の機の乗員とかも全く映らない。キャストが少ない。

追撃しようか引き上げようかとか話してる艦隊側もチラチラ写り、時間経過を出して実話感を出している。しかし主役は未発見だった遭難者を想像で描写しているようだし、なにを見せたいのか説明不足感。

 

冒頭、今時マイナー作品もこれだけのCGで見れるんだという小さな満足感はある。

艦上で歩いている人間、ぼかしているがいかにもゲーム的なCG。

主役のSBD ドーントレスは役者が入るため機のセットを作っているよう、後方の機関銃が少しさわるだけでガクンガクンしてて、みるからに軽くハリボテ感がエグい。(男たちの大和のガクンガクンしてる対空機銃を思い出した)

 

会話に面白い所は特にない。

どうでもいいが、兵たちがどいつもこいつもジャップ連呼しまくるが、敵とか日本軍とか訳してる字幕がむしろ不愉快。

本作では、サメかと思って慌てたらマンタだった。という描写で、ちょっと面白かった。サメに群がられたら助かるリアリティのない状況だから、常にサメの恐怖もあるという事を見せるためにやったのだろうか。

 

・採点

ストーリーの説明効果に乏しいシーンがおおすぎる。序盤のよく見るルーズベルトの開戦演説演出に、あぁにいかにもな戦争映画かなと思ったら、妙な展開が続きそのまま終わる。脚本の出来が悪い。

解釈するに、我々アメリカは帰った英雄の記憶だけではなく、海に消え未だ帰らぬ者たちを忘れてはいけない。魂安らかなれ的な事がいいたかった、のかもしれない。いや、違うかも知れない。

夜、目の前に突如浮上した日本の潜水艦が通過していくのを呆然と見ているシーンはなんとなく幻想的で好み。

シンプルに、面白い点が無い。しいて言えばマンタ。

よって体感13点とする。

 

 

【映画】ソルジャーズ ヒーロー・ネバー・ダイ(2017) 75

 

ソルジャーズ ヒーロー・ネバー・ダイ 113分 75点

原題『Кіборги Герої не вмирають 』(サイボーグ 英雄は死せず)

 

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・本作 背景

実際にあったドネツク空港の攻防戦を描いた映画

Кіборги (фільм) — ВікіпедіяウクライナWiki

180万米ドルの予算の半分はウクライナ政府によって資金提供され、ウクライナ国防省ウクライナ参謀本部から多大な支援が提供されたとのこと。

 

『ロシア黒海艦隊のセバストポリ基地は、ロシアの地中海へのアクセス面で利点がある。ウクライナ海軍の基地もセバストポリにある。

ロシアはウクライナとの租借協定に基づき、セバストポリ黒海艦隊を駐留させている。2010年の合意では、ロシアからのガス供給価格を割り引くことと引き換えに、2042年までの租借が認められた。』情報BOX:クリミア半島の歴史や軍事的重要性 | ロイターより

詳細は適当に調べてもらうとして、ウクライナでロシアに都合のよい政権が倒れたことに始まり、ロシアは2014年国際的非難のリスクがあってもクリミアの実行支配へ踏み切り併合を宣言、ウクライナでは親露派(反政府・分離主義など)のデモを過激化されその反政府勢力は庁舎を占拠したり勝手な国家樹立宣言をするなどし、ウクライナ軍との紛争に発展した。クリミア危機・ウクライナ東部紛争

 

本作の舞台は、ウクライナ東部紛争におけるドンバス戦争のうちの戦闘

第二次ドネツク空港の戦い (作中冒頭に、防衛のローテーションへ向かう場面で描写される空港への唯一の補給路である『命の道』だが、本wiki内のリンクは独ソ戦レニングラード包囲戦の時の関係ないやつになっている)

『サイボーグ』は、現地で不休の防衛をする兵士たちがそう呼ばれるようになったもので、本作では人間味ある彼らの素顔を描くといった感じ。

ウクライナに関するG7外相声明|外務省(ここでいうヘルシンキ宣言は1975年のヨーロッパ安全保障協力会議において採択された最終文書)

菅義偉内閣時の令和3年3月18日にG7において改めて、ロシアによる国際法に反した軍事行動への避難声明をだし、クリミアはウクライナであると明記している。

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破壊されたドネツク空港 ドネツク民共和国(分離派)軍のT72とBMP-1

 

・内容

(ウクライナwikiのプロットが分かりやすいです)

空港の守備隊は様々な出自の兵がいる。友人を紛争で無くした反露感情により精神不安定な新兵やら徴兵により動員された兵士など。

国や民族への考え方も違う多様な兵士たちの対立や暴走、葛藤や決断も描かれる。

空港内は別の棟を敵が占拠していて、敵には言葉が同じウクライナ人もいて敵味方が分かりにくい。

後半、敵の攻撃で棟をとられ後退。捕虜を取り、戦闘後の捕虜交換。

分離派のウクライナ人捕虜が一人残され、以前分離派に虐待を受けた兵の独断で復讐の暴行を受けていた。主人公セールペニと捕虜との会話で、彼は自由と独立の為に戦っていると言う。国を分断していると言われると、それは1990年だと返してくる。ソ連からの独立こそが兄弟国との分断だという主張。(ロシア側のプロパガンダで、クリミアはウクライナに差別され搾取されているのであり、もともとロシアの兄弟だとしている)

父の話になり、彼の父は51歳でなくなったと。主人公は自分の父も同じ炭坑労働者で53歳で亡くなっていて、西部だろうと早死にであり、それがソ連の現実と語る。

その後のシーンの流れはロシアはソビエトと変わりないという描写。

ロシアがTOS-1ブラチーノという虎の子兵器を使ってくるとの情報から絶体絶命かと思われる。撤退命令はないが去ってもよいとなるが、皆が残ると決意した。

敵が複数の戦車を伴い前進してくる。ブラチーノはないぞと士気が高まりラストの戦闘。

敵が攻撃を仕掛けて来るなか本部は停戦合意を破るなと言ってくるが当然止まらない。今度の戦闘では分離派を撃退した。

しばらく後、再びのローテーションがあって、戦いは続くという感じで終

 

・雑感

ユーロマイダン - Wikipedia 本作で言及される反EU・親ロシア的政府に対する反政府デモ。こういう世論があることを知っておくと分かりやすい。

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欧州旗(EU)とウクライナ国旗が掲げられている

作中とwikiの戦闘推移をみている以上では、どの段階が描かれているのかよくわからなかった。10月?11月?

出演戦車は多分T64BVだと思うが私にはよくわからん。

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他にはBMP-1も出てた。

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衛生兵の屋上での会話シーンが印象的だった。

手で視界を遮り一本の木を見て、まるで戦争ではないようだと、視野を狭める事で戦争を見えなくする。こういう直接なにかを説明するわけではないが、感情移入できるシーンが趣味。悲しさと、共感できるユーモアがある。自分の知っている平和はこの木なのかも知れない、世界の紛争を遮ってみているだけなのかも、と思わせる。

音響がまともなのでヘッドホンつけると良い。作品の特性上屋内屋外の音の変化とかを聞き取れた方が雰囲気の伝わりかたが違うと思う。

一般に、戦争映画において音量を上げるかヘッドホンをするのはオススメ。若干面白さがプラスされる。

セットが実際の報道映像などの雰囲気そのままで本物に見えて良かった。ウクライナの別の閉鎖空港などをロケ地にしたそう。

 

・採点

総じて生活感や臨場感に丁寧で良かった。

愛国や民族とは、プロパガンダとは、結局のところなにを大切にするのか。セリフや掛け合いも面白く示唆に富んでいたし、趣味に合っていた。

よって体感75点とする。

戦争映画と言えばハリウッドの大作のそれを想定する方には向いてません。

私はこういうのが好きです。戦中宣伝映画の中でも琴線に触れた一本です。

 

 

【映画】俺は、君のためにこそ死ににいく(2007) 47

 

俺は、君のためにこそ死ににいく 135分 47点

 

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【 特攻 】について - (概ね)戦争映画みる星人

 

石原慎太郎の訃報で思い出したので視聴。

 

【石原知事TBS捏造テロップ事件の番組動画ありの解説動画と、功績を語っていた動画を最後に貼っておくのでぜひご覧下さい。】

 

石原慎太郎

東京都知事を勤めた政治家・作家

石原氏の考え方は、広い意味で働かざる者食うべからずが極端で、まとめると国家主義的と思う。個人的には中共が個人所有の尖閣を買い取ろうとしたのに対し、国が動かないから都での購入へ動いた事が特に評価できる(結局国が買って知事の動きを邪魔した)。自己保身を融和と言い逃れ独裁国家ばかりに媚びへつらい国際法を軽視し妥協と先延ばしを図る政治家はいらん。

支那朝鮮のプロパガンダを、マスコミの大パッシングをものともせず批判するような、そう真似できるものではない貫徹した自我をもち、一方で性への思想のみならず旧軍観も、いわゆる右翼と言いきれない所がある。

本作における旧軍の描写も「当時の日本人はそう考えていた筈なんだから当然だろうが」といった感じで、石原氏自身の現実的理解に即しているに過ぎないと感じる。かなり個性的。

東京マラソンを創設したそうです。↓

「人から憎まれて死にたい」最後まで貫いた…石原慎太郎さん(89)死去|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト

 

・本作

石原慎太郎が脚本・製作総指揮をした映画 

 

俺は、君のためにこそ死ににいく - Wikipedia より

特攻隊員と鳥濱トメの交流という史実を題材として取り上げたこと、製作総指揮・脚本を、愛国的言動で話題になることが多い石原慎太郎が手がけた(石原は生前の鳥濱トメと交流があり、その際に聞いた特攻隊員の話を元に、フィクションを加えて脚本を執筆した)ことで、制作前から「太平洋戦争賛美・右翼的表現の多い映画ではないか?」とする意見があり、主に左翼から批判を受けた。一方、当時の日本国の情勢、日本人の心情が描写されており、愛国者、保守層には逆に絶賛された。

左翼的,親朝鮮韓国的な言動が多い井筒和幸が監督した『パッチギ! LOVE&PEACE』と同時期に上映されたこともあり、井筒は上映前からこの映画を「戦争の美化映画」などと評して、映画本編を見ない状態で批判した。

この一連の井筒の批判に対して、出演者である窪塚洋介は映画の記者会見にて「映画を観てから評論して欲しい」「この映画を見て、戦争賛美だというヤツはアホだと思う。もう一回見た方がいい。見る前に言うヤツはアホ。右だ左だというけど、鳥は両方の翼がないと飛べないという思いで、日々生きています」と反論した。

監督の新城卓も「映画を見てからコメントしてほしい。それがお互いの礼儀でありルール。パフォーマンスとしての発言は、やがて本人に返ってくる」「沖縄県出身で国歌も聞いたことなく上京しました。右翼というのならどうぞ。史実をとらえありのままに描きました」とコメントした。

また、井筒は石原に対して一方的に「映画なら俺が先輩やから先に観に来て欲しい。そしたら観に行こ」などと相互交流を提言したが、反応はなかった。なお、現実の映画界においては、石原のほうが映画界でのキャリアが長く、井筒が6歳当時であった1958年に映画『若い獣』の初監督を務めたほか、それ以前から現在に至るまで多数の映画脚本を執筆している映画界の大先輩である。

 

・内容

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ストーリーの中心は鳥濱トメ氏の語りをベースに、関わった数人の隊員や指導者の苦悩や決意、またその末路などで、真面目に作ってはいるが、戦闘は売りにしていない。戦闘を期待するなら、ラストだけだと覚悟した方が良い。

純粋な普通の若者たちが基地に来ては飛び立ってゆく。

描かれるのは陸軍航空隊の特攻であり、一式戦闘機 隼 がメインとなっているので『ゼロ戦』ではない。

ラストの原爆投下の説明カット意外特に民間人被害をクローズアップしたりせず、飛行場への空襲で女子奉仕隊が機銃掃射されたり

軍規や士気のため 憲兵隊の厳しい検閲や暴力だとか特攻に失敗し帰還した兵士への制裁が繰り返し描かれたりする

各々の生き様の後、戦後となり、自決した指導者が描かれる。軍人たちは蔑まれ、占領軍に処分される飛行機たち。

偶然生き残った特攻兵が自分を受け入れる感じで終

 

・雑感

この映画で美化だとかいってる人は認知バイアスか無知でしょう。外国映画ほぼアウトですよ。

イデオロギーの入った作品じゃないですね

天皇がどうのというのも全く無い

米艦側の描写もなかなか頑張っていて良かった

エンディングがB'z

産経新聞が製作委員会にいる。毎日新聞が資料協力となっている

日本はマスコミの権力が強く、様々な事業やイベントに関与し、テレビ局と一体だったり芸能界に強い影響力をもち言論を支配していて、特に戦争関係など規模の大きい邦画はほぼ新聞社が製作委員会にいる。新聞社の後ろ楯なしに映画はやれないのが邦画の特徴であり問題。

本作は、メインの兵士達の一人に祖国の誇りを胸に苦悩の果てに決意する朝鮮人特攻兵を取り上げていて、現在韓国では日本兵や公務員側の人間は問答無用で売国奴認定なのでうまいなと思った。元になったであろう朝鮮兵の遺書も一度は読んでみると良いと思います。

いい映画ですよ

 

・採点

戦闘に期待せずに見ましょう。ドラマは視聴し直すほど味があります。

面白くはないので体感47点です。

 

YouTubeです

石原知事発言捏造テロップ事件 前編

石原知事発言捏造テロップ事件 後編

逝去された石原慎太郎の功績について語っていく

 

 

【特攻】について

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・本記事のねらい

この先特攻(特によく描かれる航空特攻)に関する映画を観る上で毎回の言及をしなくても良いように、自分の考えの元になっている話を引用とURLで丸投げする。

Wikipediaだが、特攻は詳細に調査研究された事柄であるから、プロパガンダソース使い回しの活動家本を数冊で張り付けただけのページと異なり非常に充実してる記事になっていた。

 

・謎の特攻観と現実

私は、Amazonで特攻関係本のレビューを書いているビスマーク・シーという方

amazonの記述を見て、誤った特攻観を知った。批判したいがあまりあの手この手で戦果を矮小化する試みがあることに驚いた。

 

wiki

特別攻撃隊

特攻で損害を受けた艦船の一覧

 

1つの例として、防御が貧弱だったから大したことないと矮小化される護衛空母だが、大戦を通じて撃沈された米護衛空母は6隻、半数が特攻機による。例えばこれに出した機を通常攻撃機として繰り出したらより良い戦果となったか公平に考えると、実情からしてそれこそほぼ効果なしに終わったと考えられる。

 

ボーグ級

❬ブロック・アイランド❭ 潜水艦魚雷 44年5月 ドイツ海軍が沈めた唯一のアメリカ空母かつ日本海軍以外によって沈められた唯一のアメリカ空母

カサブランカ級

リスカム・ベイ❭ 潜水艦魚雷による弾薬庫誘爆 43年11月 これを受けて同級護衛空母の爆弾庫の防御対策がなされた。 

❬セント・ロー❭ 特攻機の突入と艦載機弾薬誘爆等 44年10月

ガンビア・ベイ❭ 戦艦・巡洋艦の砲撃による浸水 44年10月 

❬オマニー・ベイ❭ 特攻機の突入と艦載機弾薬誘爆等 45年1月

❬ビスマーク・シー❭ 特攻機の突入と艦載機弾薬誘爆等 45年2月

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CVE-95 ビスマーク・シー

 

延べ機数において通常攻撃機の方が多数出撃しているが、特攻と比して全く僅かな戦果しかあげられていないし、通常攻撃機は命中率は遥かに低く、その上命中までの損失率も高かった。

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発達したレーダーや対空砲、多数の迎撃機その他圧倒的物量差、操縦士の技量差や飛行機の性能差、喪失した制空海権により常識的にも現実にも通常攻撃でろくな戦果を望めない状況でありながら、過大な発表を差し引いても大戦を通じて特に威力を発揮したのが特攻だった。というか末期の対米戦において特攻では自軍死者を大きく越える死傷者を強いている時点で極めて有効な作戦であったのは悲劇だが事実であるのは疑いようもない。だから拡大した。

その犠牲の上に空襲が軽減された。そして硫黄島戦や沖縄戦などでそれまでより急増する米軍死傷者を強いる事で、断固本土攻略せんとする米国内の世論(ソ連の侵攻を間に合わせたい共産スパイが後押しした)を押し戻し、講和をもたらす一因となった。米軍が爆撃機を特攻基地攻撃に回さざるを得なくなる事で生まれた猶予がなければどうか。もし本土決戦となりソ連と分割占領となっていたらどうか。頑強な抵抗が命を多く救ったし、今日の発展に必要不可欠だったと信じている。

なお米軍の故意の民間人大量殺戮による被害をもって、もっと早く降伏すれば、などというのは人間の屑の思想です。相手の問題は相手の問題。自分の問題は自分の問題。

 

 

特攻とは関係ないですが オススメ書籍

日米開戦 陸軍の勝算

https://www.amazon

この本の見所は実際に勝てたかどうかではないです。総力戦研究所陸軍省戦争経済研究班の国力判断の事実をNHKなどが捏造したことや、『20対1』のレッテルのお粗末さを暴いている点です。

また敗因を考える上で物量の一言で吐き捨ててはいけないが、かといってだから内政がいかん精神論がいかんというのは単に話がそれているのであり、

資源・物量差が問題であるとしたならば、なぜその資源・物量差を"効果的に使わせてしまったか"、を始点に考えるのがその論点では順当なはずであり、本書の優れているのはそのアプローチをとっている点。