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【映画】ソルジャーズ ヒーロー・ネバー・ダイ(2017) 75

 

ソルジャーズ ヒーロー・ネバー・ダイ 113分 75点

原題『Кіборги Герої не вмирають 』(サイボーグ 英雄は死せず)

 

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・本作 背景

実際にあったドネツク空港の攻防戦を描いた映画

Кіборги (фільм) — ВікіпедіяウクライナWiki

180万米ドルの予算の半分はウクライナ政府によって資金提供され、ウクライナ国防省ウクライナ参謀本部から多大な支援が提供されたとのこと。

 

『ロシア黒海艦隊のセバストポリ基地は、ロシアの地中海へのアクセス面で利点がある。ウクライナ海軍の基地もセバストポリにある。

ロシアはウクライナとの租借協定に基づき、セバストポリ黒海艦隊を駐留させている。2010年の合意では、ロシアからのガス供給価格を割り引くことと引き換えに、2042年までの租借が認められた。』情報BOX:クリミア半島の歴史や軍事的重要性 | ロイターより

詳細は適当に調べてもらうとして、ウクライナでロシアに都合のよい政権が倒れたことに始まり、ロシアは2014年国際的非難のリスクがあってもクリミアの実行支配へ踏み切り併合を宣言、ウクライナでは親露派(反政府・分離主義など)のデモを過激化されその反政府勢力は庁舎を占拠したり勝手な国家樹立宣言をするなどし、ウクライナ軍との紛争に発展した。クリミア危機・ウクライナ東部紛争

 

本作の舞台は、ウクライナ東部紛争におけるドンバス戦争のうちの戦闘

第二次ドネツク空港の戦い (作中冒頭に、防衛のローテーションへ向かう場面で描写される空港への唯一の補給路である『命の道』だが、本wiki内のリンクは独ソ戦レニングラード包囲戦の時の関係ないやつになっている)

『サイボーグ』は、現地で不休の防衛をする兵士たちがそう呼ばれるようになったもので、本作では人間味ある彼らの素顔を描くといった感じ。

ウクライナに関するG7外相声明|外務省(ここでいうヘルシンキ宣言は1975年のヨーロッパ安全保障協力会議において採択された最終文書)

菅義偉内閣時の令和3年3月18日にG7において改めて、ロシアによる国際法に反した軍事行動への避難声明をだし、クリミアはウクライナであると明記している。

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破壊されたドネツク空港 ドネツク民共和国(分離派)軍のT72とBMP-1

 

・内容

(ウクライナwikiのプロットが分かりやすいです)

空港の守備隊は様々な出自の兵がいる。友人を紛争で無くした反露感情により精神不安定な新兵やら徴兵により動員された兵士など。

国や民族への考え方も違う多様な兵士たちの対立や暴走、葛藤や決断も描かれる。

空港内は別の棟を敵が占拠していて、敵には言葉が同じウクライナ人もいて敵味方が分かりにくい。

後半、敵の攻撃で棟をとられ後退。捕虜を取り、戦闘後の捕虜交換。

分離派のウクライナ人捕虜が一人残され、以前分離派に虐待を受けた兵の独断で復讐の暴行を受けていた。主人公セールペニと捕虜との会話で、彼は自由と独立の為に戦っていると言う。国を分断していると言われると、それは1990年だと返してくる。ソ連からの独立こそが兄弟国との分断だという主張。(ロシア側のプロパガンダで、クリミアはウクライナに差別され搾取されているのであり、もともとロシアの兄弟だとしている)

父の話になり、彼の父は51歳でなくなったと。主人公は自分の父も同じ炭坑労働者で53歳で亡くなっていて、西部だろうと早死にであり、それがソ連の現実と語る。

その後のシーンの流れはロシアはソビエトと変わりないという描写。

ロシアがTOS-1ブラチーノという虎の子兵器を使ってくるとの情報から絶体絶命かと思われる。撤退命令はないが去ってもよいとなるが、皆が残ると決意した。

敵が複数の戦車を伴い前進してくる。ブラチーノはないぞと士気が高まりラストの戦闘。

敵が攻撃を仕掛けて来るなか本部は停戦合意を破るなと言ってくるが当然止まらない。今度の戦闘では分離派を撃退した。

しばらく後、再びのローテーションがあって、戦いは続くという感じで終

 

・雑感

ユーロマイダン - Wikipedia 本作で言及される反EU・親ロシア的政府に対する反政府デモ。こういう世論があることを知っておくと分かりやすい。

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欧州旗(EU)とウクライナ国旗が掲げられている

作中とwikiの戦闘推移をみている以上では、どの段階が描かれているのかよくわからなかった。10月?11月?

出演戦車は多分T64BVだと思うが私にはよくわからん。

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他にはBMP-1も出てた。

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衛生兵の屋上での会話シーンが印象的だった。

手で視界を遮り一本の木を見て、まるで戦争ではないようだと、視野を狭める事で戦争を見えなくする。こういう直接なにかを説明するわけではないが、感情移入できるシーンが趣味。悲しさと、共感できるユーモアがある。自分の知っている平和はこの木なのかも知れない、世界の紛争を遮ってみているだけなのかも、と思わせる。

音響がまともなのでヘッドホンつけると良い。作品の特性上屋内屋外の音の変化とかを聞き取れた方が雰囲気の伝わりかたが違うと思う。

一般に、戦争映画において音量を上げるかヘッドホンをするのはオススメ。若干面白さがプラスされる。

セットが実際の報道映像などの雰囲気そのままで本物に見えて良かった。ウクライナの別の閉鎖空港などをロケ地にしたそう。

 

・採点

総じて生活感や臨場感に丁寧で良かった。

愛国や民族とは、プロパガンダとは、結局のところなにを大切にするのか。セリフや掛け合いも面白く示唆に富んでいたし、趣味に合っていた。

よって体感75点とする。

戦争映画と言えばハリウッドの大作のそれを想定する方には向いてません。

私はこういうのが好きです。戦中宣伝映画の中でも琴線に触れた一本です。